
河原まり子、利岡裕子 偕成社 1999
後書きを見ると「この本は、犬が好きなすべての子どもたちのために書きました」(p. 173)とあるように、これは子供向けの本なのですが、実はカーミング・シグナルの理論を元に書かれているものです。先日、On Talking Terms with Dogs: Calming Signals (Rugaas, Turid, Translated by Terru Ryan, Legacy By Mail, 1997) を読んでこのJournalで紹介した後で、フレンチ・ブルドッグのモカちゃん宅のぶちぞうさんに、『徹底解明 カーミングシグナル』(平沢正博、エーディーサマーズ、2000)というのがあるよ、と教えていただきました。それももちろん読んでみたいのですが、『犬と話そう』は、先日日本語の本を注文した時についでに頼んだもので、こちらが先になりました。実物を見ないで注文したので、こんなにかわいらしい本だとは思いませんでしたよ(笑)。
この著書でcalming signalは、「カーミング・シグナル」とそのままカタカナ表記で使われていますが、「なだめ信号」と注があります。分かるような分からないような説明だなぁ。と言うものの、なかなかいい訳が見つからないのも事実。
第一章は「犬のことばとは?犬は不思議な動物です」というタイトルで、犬はなぜ人間と共存できるのか、カーミング・シグナルは犬が日常的に使う言葉であること、そしてその効用について述べられています。第二章は、「なだめたり、なだめられたりの犬語を使って、犬とリラックスして話そう」となっています。ここでは、一つ一つのカーミング・シグナルについて、その動作と意味の簡単な解説があります。第三章は「犬の習性や行動を理解して、犬と仲よく話そう」というタイトルで、犬のボディ・ランゲージを理解することにより、犬をより良く理解することについて書かれています。
冒頭にも書いたように、 これは子供向けに書かれたものなので、大人には内容的に物足りないのですね。しかし、特に犬と暮したことがない子供に読ませたり読んであげたりするといいかもしれません。単純だけどかわいいイラストも豊富で、かわいい本です。
|
| Date: 2003/04/22 |
|
|