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基本コマンドの導入
幸が家に来たのは、ちょうど生後12週目の時でした。家に来た次の日に、'sit'と'down'を教えました。'down'は立ったままからは無理なので、'sit'からの連続動作として教えました。その当時幸は一日に三回食餌をしていましたが、毎回の食餌の前に必ず'sit', 'down'をして少し待たせて(これが後に'stay'になりました)から与えるようにしていました。その当時からの習慣で、今でも何かを食べる前には私が何も言わなくても'down'の状態で私のリリース・コマンドを待ちます。この二つが理解できるようになったら、'sit', 'down'にビルドアップしていく形で'stay', と'come'を教えました。 これらのコマンドは、最初は食餌の前に使うことが多かったのですが、徐々に毎日の生活のいろいろな場面に導入しました。ブラッシングの時にまずy私の前に'sit'、散歩に行く時にドアから少し離れた所で'sit', 'down', 'stay'をさせておいて、'come'でドアの近くまで呼び、首輪を付ける時にまた'sit'を使う、という具合です。その他には、何か駄目なことをした時の'no'、リリース・コマンドの'ok'、飛びつき癖矯正に使った'off'、何か気になる物があってそちらに行きたがる時に、それを止めさせるために使った'leave it'(これは物だけでなく、他の犬に近付けたくない場合にも使えます)、犬を立たせたい時に使う'stand'を教えました。そして、誉める時に使うのが'good girl!'です。 家に来て2週間目から通ったパピー・クラスでは、'sit', 'down', 'stay', 'come'に加えて、犬がハンドラーと歩く時の基本である'heel'も習いました。オビーディエンスの一番下のクラスでは、ある動作を終了する時に使う'finish'も習いました。これは、二つやり方があって、ハンドラーの前に座っていた犬をハンドラーの右側から後ろを回って左側に誘導することによって、ハンドラーと同じ方向を向くようにする方法と、犬がハンドラーの前に座った状態からハンドラーの左側で円を描くように誘導することにより、ハンドラーと同じ方向を向くようにする方法です。クラスではどちらも習いましたが、私が今も使っているのは後者です。 オープン・レベルの練習が入って来ると、またいろいろなコマンドが増えますが、それらはあまり実生活では使わないかな、と思っていました。ところが先日散歩の途中で、大きな水たまりがあってそれを跨がせたかった時に、どういうわけか'over'のコマンドを使っていました。これは、ハイ・ジャンプの練習で使っているものですが、幸はちゃんとジャンプしていました。私は「水たまりをまたいでね」と言っただけなのですが、幸はいつも言われているコマンドだと理解したようですね。まあよく考えてみると、水たまりを跨ぐというのは、高さを跳ぶものではなくて幅なので、ちょっとコマンドも違うのですが。 幸はパピー・クラスの途中から一番下のオビーディエンス・クラスに入り、その後も順番にオビーディエンス・クラスを取りました。このようなクラスを選ぶ際には、そこの学校の教育方針を詳しく聞いておくことはもちろんのこと、決める前にできれば見学をしておいた方がいいと思います。居住地から通える距離にたくさんクラスがあり過ぎて迷う場合には、知り合いの犬飼いでそのようなクラスに行った経験がある人に聞いてみるのも手です。ただ、一つはっきりと言えることは、オビーディエンス・クラスに連れて行きさえすれば、オビーディエントな犬になるわけではないということ。オビーディエンス・クラスは、ハンドラーが犬に教えられるように、ハンドラー(普通の場合その犬の飼い主)を教育する場であることをしっかりと認識しておいた方がいいと思います。ですから、レッスンを受けているのは犬ではなくて、ハンドラーの方なのです。今は特にそうですが、私はクラスの時間というのは、新しいことの場合には効果的に教える方法を習う場所、もう習ったことに関しては、きちんとできているかどうかトレーナーに見てもらう場所、だと考えています。実際に幸に教えるのは私で、トレーナーではないわけですね。 【写真】伏せてステイ。これはグループ練習で、最低5分間します。しかし、一頭でも動いてしまった場合には、その犬のハンドラーは犬を元の位置に戻さなくてはいけないため、他の犬のステイの時間も伸びてしまいます。
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