Sachi's Homepage
::: Obedience Training :::

TOP

 

 

 

ハイブリッドなトレーニング
2003.03.12

先日あるきっかけで、9ヵ月のイエローラブ(牝)のオビーディエンス・トレーニングを見学する機会がありました。ハンドラーはこの犬の他にも犬を飼っていて、オビーディエンス・トレーニングのことが全く分かっていない人ではありません。そして、彼女はクリッカー使いです。ただ、クリッカーを使ってはいるものの、お世辞にも誉められるような使い方ではなかったので、自分のトレーニング法を再確認するいい機会になりました。

クリッカーは、「犬が自主的に学ぶ手助けをする道具」だと考えるといいかもしれません。犬がそのような学び方をするように教えるのが、クリッカー・トレーニングです。クリッカー・トレーニングとよくパラレルに考えられるのが、従来のエラー・コレクションを使った教え方です。犬が間違った所を指摘して、それを直していくというやり方ですね。その一つには、jerk & praise(グイっとリードを引っ張って、言う事を聞けば誉める)という方法があります。

このハンドラーは、クリッカーを手首に通して持ってはいるものの、犬の扱い方を見ているとエラー・コレクションを使っています。それも、私が一番嫌いな、力で従わせようとする方法です。そのラブはトレーニング・チョークをしていましたが、ハンドラーが思ったことと違うことをした場合には、ハンドラーは思いっきりリードを引っ張ってチョークを締めていました。犬は締められた時にじっとしていると苦しいので、リードが引っ張られる方向に伸び上がっていました。この日は、ノービス・レベルの項目を一通り練習していましたが、脚側歩行の時は特にドタバタになりました。トレーナーの出す指示に従って、ハンドラーは犬を誘導しながら真直ぐ歩く、左右に曲がる、ユーターンする、ゆっくり歩く、速く歩く、止まる、という行動をするのですが、5歩ぐらい歩くと次の指示が出るわけです。ただでさえ、次から次へと指示が出るので結構忙しいのに、このハンドラーの場合は言われたことをする他に、「チョークをギュッ」、そして犬は「引っ張っちゃ苦しい〜と伸び上がる」のが加わるので、見ているだけで疲れてしまいました。それで、クリッカーを使っていないのかというと、そういうわけでもありません。ハンドラーの思い通りに犬が行動した時には、クリック&トリートをしていました。

このハンドラーと犬の様子を見ていて、このような使い方でクリッカーを用いるのは、あまり効果的ではないと思いました。クリッカーのポイントを外しているんですよね。幸は、基本コマンドは全てクリッカーを使わない方法で学びました。今は、新しいことを教える場合に、時々クリッカーを使いますが、私は以前から力を使った方法は用いていなかったので、ハイブリッドとは言え、基本的な考え方が変わったわけではありません。このハンドラーの場合は、クリッカーを使って、いったい何を強化しているんだろうか、と疑問に思える点が多々ありました。

ハンドラーの心に余裕のないトレーニングは、している方もされている方も、楽しくないのではいでしょうね。