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Canine
Good Citizen (CGC)
幸とよくクラスで一緒になる犬のハンドラー達は皆、犬を複数飼っていて、ハンドラーとしての経験が豊富な人がほとんどです。オビーディエンス・トレーニングをするのはこの犬が初めて、というのは私のみ。どこのオビーディエンス・スクールでもそうですが、幸のスクールでも、壁に受賞歴のある犬の写真がずらっと並べてあります。その写真をよく見てみると、あら、あのハンドラーじゃない、という人ばかりです。ハンドラー達は皆すごく熱心で、「今度はこの犬の◯◯の競技会/ショーなの」という感じで、毎週末のように出掛けているようです。 そういうハンドラーがクラスの大半なので、当然クラスでの練習も、そのような目標を意識したものとなります。私が幸とオビーディエンス・トレーニングをしている目的は、タイトル取得ではありませんが、そのようなハンドラーに囲まれていると、いい意味で刺激を受ける事は確かです。 先日幸のトレーナーと話していた時に、「幸もそろそろ、ノービスのタイトルを考えてみたら」と言われました。私は幸を定期的にクラスに連れて行けないので、タイトル取得に向けて練習することは、物理的に不可能だと思っていました。そして、そういう場に出慣れているハンドラーと比べると、私はハンドラーとして明らかに経験不足です。幸も、知らない場所で知らない人間や犬と一緒に何かさせられたら、緊張してしまうかもしれません。その旨を伝えると、「でも、幸はCGCの時は普通にできたでしょ?」と聞かれました。「実は、幸はまだCGCを受けていないんですよ」と言うと、トレーナーは「あれまぁ!!!」という感じでひっくり返りそうでした。CGCは、オビーディエンスとは基準がまるで違うので、練習にも場慣れにもならないと思うが、一応受けておいた方がいい、というのがトレーナーのアドバイスでした。 この認定試験は10項目からなり、それは全て日常生活において犬が遭遇するであろう状況を想定したものです。そのため、試験中には試験管だけでなく、ランダムな人間と犬が必要になります。それも、試験を受ける犬が知らない人間と犬が理想的なのです。それで、コンフォメーションのクラスの終わった後で、そのクラスのハンドラーと犬に協力してもらうことになりました。以下、試験項目です。 試験項目1:見知らぬ人が近付いて来ても大丈夫か 日常的かつ自然な状況において、見知らぬ人が近付いて来てハンドラーに話し掛けた時に、犬が過剰反応しないかどうかを見るテストです。試験官はハンドラーと犬に近付き、犬を無視した状態でハンドラーと挨拶を交わします。試験官とハンドラーは握手したり軽い会話をしたりしますが、その間犬は、怯えたり憤慨して攻撃的になったりしてはいけません。そして、ハンドラーの傍らから動いたり、試験官の方に近付こうとしてもいけません。 試験項目2:身体を触られた時に、大人しく座っていられるか 犬がハンドラーと一緒にいる時に、見知らぬ人に身体を触られても過剰反応しないかどうかを見るテストです。犬がハンドラーの側に座った状態で、試験官は犬の頭と身体を撫でます。この時にハンドラーは、犬に話し掛けても構いません。撫でられている時に、犬はその場で立ってしまっても構いませんが、怯えたり攻撃的になったりしてはいけません。 試験項目3:身だしなみとグルーミング 獣医、グルーマー、オーナーの友達などがグルーミングや診察をする時に、それを素直に受け入れられるかどうかを見るテストです。そして、犬の外見を観察することにより、日頃のオーナのケア、犬に対する関心、責任感などが分かります。 試験官は犬を観察し、犬が清潔に保たれグルーミングされていることを確認します。犬の健康状態が良好に見えないといけません(適切な体重、清潔、健康的できびきびしている)。ハンドラーが持参した普段使っているブラシまたは櫛で、試験官は犬に軽くブラシをかけ、耳を見て前足を一本づつ持ち上げます。 犬はこのテスト中、同じ姿勢を保っている必要はありません。そして、ハンドラーは犬に話し掛けても構わず、誉めたり励ましたりすることも可能です。 試験項目4:リードを引っ張らずに歩けるか ハンドラーが犬をちゃんとコントロールできているかを見るテストです。犬はハンドラーのどちらの側を歩いても構いませんが、ハンドラーの動きと行く方向に機敏に反応していることが分かるような歩き方でなければいけません。犬の位置はハンドラーと平行になっている必要はなく、ハンドラーが止まった時に座る必要もありません(注:オビーディエンスではこの二つのことが必要なので、このような記述があるのだと思います)。 試験官は、事前に決められたコースを用いても、その場でコマンドを与える事により、ハンドラーと犬を誘導しても構いません。どちらの場合も、右折、左折、回れ右を指示し、テストの途中と終わりに「止まれ」の指示を出します。ハンドラーは犬に話し掛けてもよく、犬を誉めたり普通の声の調子でコマンドを与えることも可能です。「止まれ」の時に、犬を座らせても構いません(幸は私が止まると自然に座ります)。 試験項目5:混雑した所を歩けるか 混雑した場所や公共の場所で犬が礼儀正しく振る舞えるかどうかを見るテストです。ハンドラーと犬は、数人(少なくとも3人)の回りを歩いたりその人達を通り過ぎたりします。犬はその人達に少し興味を示すぶんには構いませんが、興奮したり怯えたり、攻撃的になったりすることなく、ハンドラーと一緒に歩き続けなくてはいけません。このテスト中、ハンドラーは犬に話し掛けてもよく、誉めたり励ましたりすることも可能です。犬は人に飛びついたり、リードを引っ張ったりしてはいけません。 試験項目6:「座れ」「伏せ」「ステイ」のコマンドに反応できるか 犬がトレーニングされていて、「座れ」「伏せ」「ステイ」のコマンドに反応できるかどうかを見るテストです。「ステイ」は、「座ってステイ」でも「伏せてステイ」でも構いません。 このテストの前に、リードを20フィート(約6メートル)のものに替えます。犬に「座れ」と「伏せ」をさせる時に、ハンドラーは必要な時間をかけてもよく、コマンドを繰り返す事も認められています。試験官は、犬がハンドラーのコマンドに反応したかどうかを見極めます。ハンドラーは、犬を無理に座らせたり伏せをさせたりすることはできませんが、犬を誘導するために犬の身体に触れる事は許されています。 試験官から指示が出たら、ハンドラーは犬に「ステイ」するように言い、リードの端まで歩き、犬の方に向き直り自然な歩調で犬の傍らに戻ります。試験官がハンドラーに犬にリリースの指示(動いてもいいという指示)を出すように言うまで、犬は、姿勢を変えても構いませんが、「ステイ」と言われたその場所を動いてはいけません。犬をリリースするのは、犬の正面からでも横からでも構いません。 試験項目7:「来い」のコマンドに反応できるか ハンドラーに呼ばれた時に、犬がコマンドに反応してちゃんと来るかを見るテストです。ハンドラーは犬から10フィート(約3メートル)離れた所まで歩いて行き、犬の方を向きます。試験官から指示が出たら犬を呼びます。なかなか来ない場合には、犬を励ましてもいいことになっています。ハンドラーは、「ステイ」や「待て」のコマンドを使ってもよく、あるいは何も言わずに犬から立ち去っても構いません。 試験項目8:他の犬と仲良くできるか 他の犬がいる所で、礼儀正しく振る舞えるかどうかを見るテストです。二人のハンドラーが犬を連れて、20、30フィート(6メートルから9メートル)の距離からお互いに近付きます。その場に止まり、握手をして、軽い会話を交わします。その後、10フィートほど歩き続けます。犬はお互いに、普通以上の興味を示してはいけません。犬がもう一方の犬やハンドラーに近付いたりしてはいけません。 試験項目9:びっくりするようなことが起こってもパニックにならないか それほど特別でないが犬がびっくりし得るような状況において、犬が常に自信を持って行動できるかを見るテストです。試験官は、犬がびっくりしそうなことを二つします。例としては、椅子を落す、犬の辺りでゴロゴロとクレートを転がす、犬の前をジョガーに走ってもらう、松葉づえや普通の杖を落すなどが挙げられます。 犬は普通程度の興味を示したり好奇心を持つ、あるいは少しびっくりした様子を示しても構いませんが、パニックになったり、逃げようとしたり、攻撃的になって吠えたりしてはいけません。このテスト中ハンドラーは、犬に話し掛けてもよく、励ましたり誉めたりしても構いません。 試験項目10:ハンドラー以外の人に預けられても大丈夫か 必要があれば犬を他の人に一時的に預けても、犬が礼儀正しく振る舞い続けられるかどうかを見るテストです。試験官は「犬を見ていましょうか」などと言い、犬のオーナーからリードを受け取ります。オーナーは犬と試験官が見えない所に行って3分間待ちます。犬はその場を動いても構いませんが、吠え続けたり、鳴いたり、ウロウロし続けたりしてはいけません。普通程度の動揺や不安感を示す程度なら大丈夫です。 以上の試験項目が順番にテストされ、10項目全てに問題がないと判定された場合に合格となります。 試験に必要な物: この認定試験の全ての項目は、リードを使って行われます。犬はサイズの合ったバックル付きの首輪、あるいはスリップカラーを着用しますが、首輪の素材は皮、布、チェーンが可能です。ピンチ・カラーやジェントル・リーダーのようなものは、使用不可です。このようなトレーニング用の特別なカラーは、初心者のトレーナーには便利ですが、CGCの認定試験を受けるレベルに達した犬は、普通のカラーで十分だと考えられているためです。 試験官は20フィートのリードを用意します。ハンドラーはこのテストに、犬の狂犬病予防接種済の証明書と、普段使っているブラシあるいは櫛を持参します。 励ましについて: オーナー/ハンドラーはテスト中、犬を誉めたり励ましたりしても構いません。テストとテストの間に、ハンドラーは犬を撫でても大丈夫です。テスト中、犬のアテンションを取るために、トリート、ピーピーなるおもちゃ類は使用できません。トレーニング中、トリートやおもちゃは犬を励ましたり行動を強化するのに役に立ちますが、テスト中は使用禁止です。 失格: 試験中に排泄行為をしてしまった犬は、失格になります。この試験が戸外で行われる場合には、試験項目10番(知らない人に3分間犬を預ける)中の排泄行為は例外です。また、人や犬に対して唸ったり、噛み付こうとしたり、噛んでしまったり、攻撃的な態度を取る犬は、この認定試験の主旨に適合していないと判断され、失格になります。 幸の試験の結果は?もちろん問題ありませんでした。オビーディエンス・トレーニングを受けている犬にとって、CGCはいつも練習していることを極端に簡易化したようなものですから、幸はきっと「あれ、ステイはこんなに短くていいの?」、「来いって言ったって、すぐそこにいるじゃない」、「歩くのはこれだけ?」など、いつもと違うなぁと思っていたのではないでしょうか。いつもと違ったのは、大きな音がしたことと、全く知らない人に預けられたことでしょうか。まあ、幸は雷が鳴っても花火の音を聞いても大丈夫ですし、私以外の人に預けられるというのは、仔犬の頃から経験していることですから、別に心配していませんでした。 幸は物おじしない性格が効を奏して、いつもの通りふるまっていましたが、回りを意識してしまったのは私の方です。コンフォメーション・ハンドラー達に囲まれていましたから、グルーミングがあまい、なんて思われていないかなぁ、と変なところを気にしてしまいましたよ。ばかみたいね。
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