米国の医療費は高いということがよく言われていますが、これは保険会社から送られて来る明細書を見てみると「本当だなぁ」と容易に納得できます。何かあった時に私が行く大学病院では、研修医ではなく教授レベルの医者に会う場合、30分程度の診察で300ドル以上かかります。10分話を聞いてもらったり診察してもらったりするだけで、約1万円かかる計算ですね。これに検査などが加わると、かかる費用は途端に跳ね上がります。これらの費用のうちどれほどを個人が負担するかは、当然のことながらその人の保険のプランによって異なります。
The New York TimesのThe New York Review of Books (Volume LIII, Number 5:3月23日号)に、おもしろい記事がありました。"The Health Care Crisis and What to Do About It" (by Paul Krugman and Robin Wells)というものです。その記事にはおもしろい事がいろいろ書かれているのですが、その一つが「国際医療比較」のチャートでした。このチャートは、Organization for Economic Cooperation and Development (OECD) のHealth Data 2004ということですが、カナダ、フランス、イングランド、米国の四カ国の医療のいくつかの側面の比較がしてあります。
まず、人口一人当たりにかかる医療費を見てみると(2002年一年間に); カナダ:$2,931 フランス:$2,736 イングランド:$2,160 米国:$5,267 となっていて、この四カ国の中では米国が一番お金がかかるという結果が出ています。その差はフランスの約2倍、イングランドの約2.5倍!
人口1000人当たりの医師の数 カナダ:2.1人 フランス:3.3人 イングランド:2.0人 米国:2.7人
人口1000人当たりの看護士の数 カナダ:9.9人 フランス:7.0人 イングランド:9.0人 米国:8.1人
人口1000人当たりの病床数 カナダ:3.2 フランス:4.2 イングランド:3.9 米国:2.9
このように、お金がかかる医療システムであるにも関わらず、人口1000人当たりの医師の数、看護士の数、病床数を見ると、米国のシステムは決して他の比較国より優れているわけではありません。
では、なぜ米国では医療にそんなにお金がかかるのでしょうか。この記事によると、理由の一つは米国の医師が他の先進国の医師と比べると、ずっと収入が高いせいだということです。しかしもっと重要な理由は、米国の医療システムが公共のではなく私的な健康保険に頼っている部分が大きいことで、そのため個人の医療に対する出費が大きくなるのだそうです。カナダのように、「国民は全て、健康保険、失業保険、教育を受ける権利がある」と考える国とは全く違った立場にあるわけですね。
こんなことを考えていたのは、実は昨日から何だか具合が悪いため。今は、皆忙しさがピークに達していて、疲労、睡眠不足、ストレスなどにより具合が悪くなる人が続出しています。私の回りにもそのような人がウヨウヨしていて、まずいなぁと思っていたのですが、案の定何かもらってしまったようです。私の回りの人の病状と私の症状から判断して、どうもstrep throatのようなのですが、もしそうなら抗生物質が必要になります。そうなると医者に会わなければならず、忙しさに拍車がかかるわけですね。しかし、熱っぽくて身体の節々が痛く、生産性が非常に落ちているので、時間が取れないなどと言っている場合ではないかもしれません。
今日の幸飯:
鶏肉、鶏内臓肉、納豆、サツマイモ、ニンジン、ブロッコリ、セロリ、リンゴ、椎茸、パセリ、キャロブ、ケルプ、アルファルファ、生姜、ガーリック、わかめ、ひじき、サーモン・オイル、サプルメント
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