地味な練習

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この写真は、先日ソウルから帰って来た知人からもらったもの。コリア・ジンドー・ドッグの仔犬ではないかということなのですが、そうなのでしょうか。以前幸の町にジンドーが二頭住んでいて、それが囲いのない庭に放し飼いになっていたのですが、私達がその側を通ると庭から通りの方に飛び出して、幸のことを追いかけて来ました。何度か嫌がらせをされたので警察に連絡したところ、そのような通報は幸のケースだけではなかったようで、とうとうその犬達は町から追放されることになりました。というわけで、あまりいい思い出がないジンドーなのですが、仔犬の頃も何となく柴犬と似ているようで全然違うようで...。でも、前足を見るとデンと大きくて、柴犬の繊細さはないわね。

最近幸と地味に練習していること、それは放置してあるおやつからいかに離れることができるか、ということです。幸は、私が与える物(食べ物、おもちゃなど何でも)は「いい」と言うまで取りませんし、毎日の食事も伏せの状態で待っていて、「いい」と言われるまで絶対に食べません。これは私が視界に入っていてもいなくてもそうで、過去に幸を待たせておいて他のことをしていて、そのまま忘れてトイレに行ったりして戻って来たら、まだ「伏せ」のままで待っていたこともありました。ですから、そのような状況では勝手に食べてはいけないということが認識できているようです。しかし、これが放置してあるおやつだと話は別。「自分で見つけた「獲物」なのだから、当然食べていいんだよね」と理解しているのか、そう信じて疑わないようです。家の中におやつが放置されているということはまずないのですが、今後ラリーの上のレベルを目指すなら、これは避けては通れない道なのです。

ラリー・オビーディエンスのアドバンストの種目の一つには「変形八の字」があります。この種目では普通オビーディエンスで人がポストになる部分にプラスチックのコーン、そのポストとは別にもう一セットポストがあり、それはたいていおもちゃとフード・ボールに入ったドライフードです。だいたい以下のような構成になっていて、コーンとコーンの間を八の字に一回半ぐらい回って次のステーションに行くということになっています。つまり図のグレーの部分の外側を八の字にぐるっと歩くわけですね。

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私が見たことがあるおもちゃの方はバスケットに入った犬用おもちゃ色々+開封していない犬用おやつ類山盛りで、フードの方は、これはラリーのレギュレーションで決まっているのですが、プラスチック製のメッシュ蓋が付いたステンレスのフード・ボールにドライフードが入ったものです。メッシュの蓋はボールに軽く乗っているだけなので、犬には中に入っているフードがもちろん見えますし、匂いも嗅げます。このような役に立つような立たないような蓋が付いている理由は、どんなフードが使用されているか分からず、そのフードにアレルギーがある犬がいる可能性もあることから、中に入っているフードを「間違って」食べようとした時に、それを防御するためです。おもちゃの方はジャッジによって選ぶものが異なるので色々なもので練習する必要がありますが、食べ物の方はパターンが決まっているのでそのように練習しなければなりません。

アドバンスト・レベルでは全ての競技がオフリードで行われるため、この種目では最悪の場合犬が勝手にフード・ボールに突進するというシナリオになります。これは架空のシナリオではなく、私も一度実際に見たことがあります。アドバンストのAのクラス(ラリー・ノビスのタイトルは持っているが、オビーディエンスのタイトルを持っていない犬が競技するクラス)でしたが、ジャーマン・シェパードがこのフード・ボールに突進し、フード・ボールを蹴散らして軽く乗せてあるだけのメッシュの蓋を取り去り、中に入っていたフードをリング内の床にぶちまけながら頬張るという図です。このような事態になると、そのチームは即失格及び退場になりますが、これはかなり恥ずかしいですよね。競技中の即失格+即退場には、「リング内で排泄してしまった」「ジャッジに歯を剥いた」などがありますが、競技のプロップであるフードを食べてしまったというのは、その中でも「恥ずかしい度」がかなり高いものの一つです。

しかし、人ごとではありません。食いしん坊の幸のこと、前述のように「自分で見つけた「獲物」なのだから、当然食べていいんだよね」の理論でリング内で行動されたら、目も当てられません。それで、「放置おやつを放置しておけるためのトレーニング」をすることにしたわけです。

やり方は至って地味。旅行用のステンレス製フード・ボールにどこかでもらった試供品のドライフードを入れ、それを「放置」しておきます。幸はもちろん興味を示し食べようとしますが、そこに私が登場し「leave it!」のコマンドを出します。それだけではいつまでもそのフード・ボールの前で待っているので、「leave it!」が「放置」されたものを食べないだけではなく、「獲物」を離れてヒール・ポジションに戻ることだということを理解させるための練習をしているわけです。

最初は、手っ取り早く教える為に、negative reinforcementを使おうかと思いました。つまり、「ステンレス製のボールに近づくと、何かマイナスのことが起こる」と理解させようかと思ったわけです。家ではステンレス製のフード・ボールを使用していませんし、旅行用のをステンレス製ではないのに変えるのは、それほど大変なことではありません。ステンレス製のボールそのものに近づくなと教えられれば、一番手っ取り早いわけですよね。しかし、この方法には落とし穴があることに気付きました。それは、幸を預けることがあるケンネルでの食事。ここでは、衛生上傷がつきにくく、かつ軽くて壊れることがないステンレス製のフード・ボールを使用しています。もし、ステンレス製のフード・ボール自体に近づかないように教えてしまうと、ケンネルに預けている時に問題が起こる可能性があります。餓死しそうなほどになれば、トレーニングされたことよりも生命維持の方が上位に来ると思いますが、それほど切羽詰まった状況でなければ、フード・ボールに近寄れないという状況になることがあり得るわけです。それはやはり困りますし、幸にはnegative reinforcementを使って色々なことを教えたことがないので、この方法は却下することに。

今の段階では、幸はフード・ボールに近づいてはいけないことが理解できたようですし、「leave it!」と言えば、そのボールから離れて慌てて私の方に戻って来ることができます。しかし、練習の段階では同じ環境でなので、私が要求していることさえ理解できれば、それほど難しくないのでしょう。問題は、同じことがリング内でもできるかどうか、です。ですから、場所を変え、品を変え、プルーフィングをする必要があるわけですね。

今日の幸飯:

ウサギ肉、ウサギ内臓肉、サツマイモ、ニンジン、ブロッコリ、セロリ、リンゴ、パセリ、キャロブ、ケルプ、アルファルファ、生姜、ガーリック、マツヨイグサ油、サプルメント

November 5 2006 | Obedience Training | Comments

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