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九州へ

三泊四日の予定で九州へ。目的地は福岡県と長崎県です。長崎には以前一度行ったことがあるのですが、福岡は初めて。今回は東京から陸路で九州に向かったので、まずは福岡から。
最初に訪れたのは、太宰府天満宮です。この神社は、藤原道真を御祭神として祀る天満宮の一つですが、藤原道真は学問の神様ということになっているので、初詣客だけでなく受験生でお参りに行く人も多いのでは?日本の三天神は普通、太宰府天満宮、京都の北野天満宮、そして山口県の防府天満宮の三つだと言われていますが、これも諸説あるようです。
ここでは、まずなぜか猿回しを見ました。太鼓の音が聞こえたのでそちらの方に行ってみると、猿使いがいたというわけです。この太鼓は客集めの目的のものなのですが、音がすればそちらの方に行ってみたくなるのは、人間の心理というもの。それにまんまと引っかかったというわけです。
猿回しの実物を見たのも初めて。三歳のオス猿だそうですが、何だかちょっとかわいらしかったんです。こんな風に手を前で揃えて、ちょこんと座っていました。猿とは暮らしたことがないので、どんな性質の動物かよく知らないのですが、知能は犬以上のはずですから、きちんとトレーニングすればそれなりの効果が得られるものなのではないでしょうか。

あまり時間がなかったのでゆっくり見ていられなかったのですが、いくつかの芸を披露していました。私が見たのに限っては、「あなた、猿ならもう少しましなのができるでしょう?」というレベルのものでしたが、猿使いをからかうようなできだったので、おそらくこれもプランされたことなのでしょう。

すっかり猿回しに気を取られてしまいましたが、本来の目的の天満宮の方へ。この神社は、ずいぶん派手な感じ。おみくじもカラフルで、結ばれたものが集まるとこんな風になっていました。

絵馬はこんな感じ。やはり受験の祈願が多いようで、この写真にも見える一枚には「全員合格」などという、神様がびっくりしてしまいそうなお願いもありました。

これから日が落ちるという時間だったこともあり、西日が建物に反射してとてもきれいに見えました。

菅原の道真のことを語る時には欠かすことができない牛。この天満宮でも、とても大切にされています

天満宮入り口近くにある公衆電話のボックス。これも、都会の町中で見かけるのとは違い、ちゃんと寺社に合うようなデザインになっていますね。

太宰府駅を後にして、今日の第二の目的地に行くために博多駅から二つ目の駅まで戻りました。

福岡アジア美術館は、その駅に直結した建物の七階にあります。アジア美術専門の美術館というのは世界でも珍しいのですが、このように建物に間借りしているのではなく、「美術館」があったらどんなデザインになるかなぁ、なんてことを考えながらエレベーターで上がって行きました。
展示作品は主に絵画と版画ですが、一つとても大きなインストレーションがあって、それが非常に興味深いものでした。中国の現代美術を代表する女性アーティスト、リン・ティエンミャオ(林天苗)の「卵3#」という作品なのですが、出産直後のアーティスト自身の写真を拡大したものから、無数の大小の糸玉が放出されたように糸で繋がっています。糸玉は、女性が一生のうちに排出する卵子を表しているそうですが、アーティス自身の出産という体験に深く結びついた作品になっています。美術館内は撮影禁止だったので写真が撮れませんでしたが、これはかなりインパクトのある作品でした。
中国のアーティスト、シュ・ビン(徐冰)の作品もありました。彼は、アルファベットを組み合わせて、漢字のように見せかけたものを作ることで有名ですが、これもその一つです。漢字のように見える文字が四つありますが、実はその一つが一つの言葉になっています。右上の「漢字」から読んで行くわけですが、最初のは「福岡」です。アルファベットでFukuokaと書いてあるのが分かるでしょうか。右下のはAsian、左上がArt、左下がMuseumで、「福岡アジア美術館」の英名になっているわけです。このアーティストの作品は、いくつかの美術館で見たことがあるのですが、パズルか謎解きをしているようで、とてもおもしろくて好きです。これは、作品が展示されている階の上の階に上がる部分に掛けられているもの。

この美術館を見た後、電車で長崎まで向かいました。東京から長崎までは、陸路では結構な長旅ですが、書き物をしたり読んだり食べたり寝たりしていると、全く退屈しませんでした。日があるうちは外の景色が見えることもあり、飛行機での長時間の旅よりもずっと快適です。そして、限られてはいますが新幹線にはラップトップ使用専用の席が用意されているので、そこでバッテリー・ライフを気にせず書きたいことが書けたのもよかったです。